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2009年12月 4日 (金)

【お口直しに】京極夏彦「豆腐小僧双六道中ふりだし」

昨日の 「厭な小説」を紹介した投稿記事 が勧めてるのか貶してるのか微妙な感じになってしまったので、最近読んだ京極本でオススメのヤツを。

いや、「厭な小説 」も本当にオススメなんですよ。あの執拗なまでに「厭な方向に」作り込まれた本を是非お手に取って読んで頂きたい。

豆腐小僧双六道中ふりだし
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この「豆腐小僧双六道中ふりだし」もまた装丁に凝った本です。真四角で背景が白く、当然中の紙も白いのでまるで豆腐の様に見える本です。思わず豆腐小僧のようにこの本を捧げ持ってみたり。

「豆腐小僧」という妖怪はこの本で初めて知りましたし、Wikiによると「もともと江戸時代に数多く出版された怪談本や子供向けの講談本などに登場した妖怪」(Wikipediaリンク)とあるのでこれが妖怪と言えるかどうかすら微妙ですが、「豆腐を持ってただ立っているだけ」ってなんじゃそりゃ。確かにそんなのがいきなり居たらびっくりしますけどね。

そんな自分でも意味が解らない自分自身の存在について何だかうっすら不安な「豆腐小僧」が旅をし様々な妖怪と出会う内に、次第に自我に目覚め何かを学習し、得ていく。その過程にからめて「妖怪とは何か」という由来や役割、存在意義が語られます。

妖怪は人間が感知した瞬間に生まれ(発生し)その姿形や来歴をもその瞬間に備えられる。そして人間が感知しなくなれば元々存在しなかったかの様に霧散する。その儚さ、哀しさ。それゆえの気楽さ。さすが京極夏彦、読むほどに「なるほどなあ」と納得してしまいます。

時に凄惨な場面があったり、豆腐小僧のあまりの気弱さや愚鈍さにイラッとする事もありますが、講談調のテンポ良い語り口のおかげで気分良く読み進められ、読後感は痛快で清清しい。「厭な小説」とは真逆にスッキリします。

京極夏彦の本をこれから初めて読むって方は、これとか「 嗤う伊右衛門 (角川文庫) 」をまず読んで頂きたいです。ハマるよ。

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